CUE! -See You Everyday-
好きな、代えがたいほどに好きだった作品の話、生まれて初めて経験した作品とのお別れの話をします
今日2023年5月1日は CUE! 3rd Party “Start a new line”、自分が初めて CUE! の景色を目にしてからちょうど1年という日です
CUE! に出会い、入れ込み、最後を見届けるまでわずか半年と少しの間ですが、自分がこの作品にどう向き合い、何を感じたのか、このタイミングで書き残さないといけないような気がしています
実際のところ CUE! について書くことは 3rd のレポ含め幾度となく試みていますが、あまりにも大きすぎる感情をまとめきれず、全て未完のまま終えてきました
もしかすると自分は真剣に向き合った、だから大丈夫だと自分に言い聞かせたいだけなのかもしれませんが、4th からもしばらく経ち、自分個人の推し事状況も一定落ち着いたように感じる今、CUE! についての最初で最後の記事を出しておこうと思います
CUE! との出会いは2022年の3月末、Tokyo 7th シスターズ (ナナシス) でよく連番を組む身内から曲を勧められたことでした
ディスコグラフィを新しい方から聴く中で空合ぼくらは追ったなど比較的好みと思える曲にいくつか出会えましたが、自分を CUE! に引き込んだ決定打はカレイドスコープでした
前述の通り自分は数年来のナナシスのオタクでしたが、NATSUKAGE -夏陰- という曲を現地で聴くために生きていました
カレイドスコープを初めて聴いたとき、直感的に NATSUKAGE が想起されたのです
今聴いても音楽的な類似点は少なくないと思いますし、ネタバレにならない程度に触れますが、夏の極めて大きな意味合いを持ったストーリーのエンディングという立ち位置も全く同じです
CUE! のキャラもストーリーも知らずともカレイドスコープが重要な曲であることは想像に難くなく、この曲が聴ける現場を逃すわけにはいかないと本能的に感じ、衝き動かされるように雨の立川へ足を運びました
3rd Party 当時は前述の空合やカレイドスコープにそのA面である Colorful を加えた3曲が気に入っており、無論カレイドスコープが最重要ではあるものの、他の2曲も聴ければと期待していました
ですから1曲目に来た空合には驚きましたし、Colorful で泣いていたらそのままカレイドスコープが流れ始めたときの感情は簡単には言い表せません
聴きたかった3曲を、特にカレイドスコープを回収した以上これで CUE! は満足、とはならなかったことが、その後オタクとしての自分を大きく変えていくことになります
鹿野志穂としての守屋亨香さんのパフォーマンスに惹かれたこと、それから何よりもライブで聴くとどの曲も本当に良く感じられたことなどが要因でしょう
この日聴いて好きになった曲にはマイサスティナー/さよならレディーメイド/ミライキャンバス/白い沿線などがあり、これは敢えて詳しく触れることこそしませんが、マイサスティナーに関してはまた別の形で自分にとって重要な曲となっていきました
自分は元来キャラや演者を推すことはせず曲だけに興味を持つことが多いため、3rd 後は AiRBLUE 曲を聴き込み、粒ぞろいの楽曲群に改めて衝撃を受けました
そうして曲への理解を深め、もしかするとこれはナナシスを曲やライブパフォーマンス、あらゆる面で超えたコンテンツなのかもしれないと CUE! への意識が高まりつつあったとき、『CUE!』と「AiRBLUE」についてお知らせ がありました
せっかく素晴らしいものに出会えたと思った矢先に終わりを宣告されたショックは相当大きく、しかしここで CUE! へ向き合う真剣さの度合いが急激に高まったのも事実です
終わりも見えた、せっかくやるなら本気で、悔いを残さないようやりたいという意識でした
また件のお知らせから数日後には Reading Live 〜Bird〜 にも参加を決めますが、これは元は全く行くつもりのない現場でした
というのも当時チーム曲は全体的にさほど聴き込んでおらず、かつ軽く聴いた限りでは Bird はただ元気いっぱいという印象で4チームの中でもとりわけ自分の好みの曲が少なかったのです
当時はまだキャラの名前も知りませんでしたから朗読劇にもあまり興味はなく、ライブパートもせいぜい3,4曲しかないイベントなんて…と思っていましたが、終わりを告げられた以上行ける現場を取りこぼすわけにもいかず、参加を決めました
しかし、その「終わると言われたから」参加した Bird RL は、忘れられない印象的な現場になります
ライブパートでドリ☆アピのイントロが聴こえた瞬間、自分の好みではなかったはずのその曲で、自分でも驚くほど泣きました
Bird の4人のパフォーマンスやライブ会場の音響といった環境下でドリ☆アピが「化けた」のは自分の過去のライブ経験に照らしても類を見ない衝撃で、CUE! や AiRBLUE Bird、ひいては鷹村彩花さんへのギアが一段上がることになります
終わるというから行った現場で、作品への思い入れを、終わってほしくないという思いを強めてしまったのは皮肉なことです
しかし、この日山野ホールでドリ☆アピを見ていなければ自分が鷹村彩花さんにここまで真剣になることはなかったかもしれませんし、その意味では CUE! が終わったこと、Bird RL の前というその告知タイミング、それらも全て運命だったのかもしれないと思います
一方 Bird RL のタイミングではまだキャラもストーリーもほぼ未履修で、背景知識が何もないまま朗読パートを消費してしまったことへの後悔がありました
コンテンツの終わりを見届ける人生初の体験を前に、普段の自分通りに曲だけを見るのではもったいないという意識が勝り、これ以降アニメやゲーム内メインストーリーなども履修することになります
4th Party に向けては熱を上げ続ける一方でしたが、離別への漠然とした不安に駆り立てられて、という面があったのもまた事実です
AiRBLUE の32人は最後まで私たちに最高の景色を届けよう、楽しませようとしてくれるのだろうから、当日いたずらに別れを悲しむだけなんて失礼なことは絶対にしたくないと思っていました
キャラやストーリーといったコンテクストも含め考えうる限りの予習/準備をして、自分はこの最高の作品を楽しみ尽くした、これこそが究極の作品だったと言ってお別れしたい、という決意でした
直前期には曲の聴き込みに加え過去のライブ映像やゲーム内ストーリーなども繰り返し視聴し、暇さえあれば CUE! のことを考える生活でした
そうして横浜に向かう前日(前乗りしたためライブ自体の2日前ですが)、休みも取って丸1日 CUE! に向き合い、夜にああやりきったな、もう準備に悔いはないなと思ったそのとき、AiRBLUE のどの曲を聴いても涙が止まらなくなったのを鮮明に覚えています
これほどまでに1つの物事に心血を注いだことは、これまでの人生でそう多くはなかったかもしれません
4th 当日は本当に忙しい日でした
物販や諸々の取引、集金などに忙殺されライブそのもののことなんて考える余裕はなく気がついたら開演といった具合で、別れというのはこういうものなんだろうなと思ったりしました
そうして迎えた CUE! 4th Party “Forever Friends” を、自分はうまく受け入れられませんでした
期待した通りの最高の公演で、もう聴くことはないかもしれないと危惧していた曲を1つ残らず全曲聴き、振りコピや UO などこちらとしてやりたいと思っていたことも全てやりきって何1つ悔いはなく、それでも、それでも CUE! とお別れができませんでした
1曲1曲にまだこの曲を聴き終えられていない、お別れできていないと思い続けて気づいたら CUE! は終わっていて、公演中まともに泣くことができませんでした
楽しかった、最高の作品だったと言って笑って送り出したいとあれだけ心に決めたにも関わらず、やめて、まだ行かないでと言いながら見送ってしまったことへのあまりの悔しさと申し訳なさで潰されそうでした
規制退場の待機中、自分に CUE! を布教した連番のオタク(自分ほど CUE! に入れ込んでいたわけではありません)にはまだ別れを受け入れられていないんでしょといった声をかけられたような気がしますが、まともな精神状態ではなく、自分がどう返したのかよく思い出せません
わからない、あれだけ準備して悔いはないと思ったのに、なぜお別れができなかったのかが理解できないといった内容だったような気もします
会場を出て連番者には自分を CUE! に連れてきてくれたことへの謝意と大変申し訳ないが今日は1人にしてくれという旨だけどうにか伝え、エントランス正面の海辺に座り込んでしばらく号泣したのを覚えています
あの日あれ以上にうまくお別れできる道があったのかどうか、それも自分にはわかりません
悔しかった、悔いを残したくなかったというのが本音ですが、一方本気で愛したものとの別れは元来そうならざるを得ないものだったのではないかとも思います
終わったあと AiRBLUE 曲を気安く聴くことのできないような存在にはしたくない、だからこそ絶対に悔いは残さないんだと心に決めて 4th に臨みましたが、それは果たせず、逃げるように他のアーティスト/コンテンツの曲を聴く時期が続きました
しかし近頃ようやくそれも落ち着き、無理やり感情を抑えつけるようなことをせずとも、また大好きな曲たちを楽しんで聴けるようになりつつあります
単に時間が解決してくれたのかもしれませんし、CUE! に対する熱量がそのまま鷹村彩花さんおよび DIALOGUE+ に向けられる構図になったのはまぎれもない事実で、年明け以降そちらであまりにもたくさんの楽しい時間をいただいたことが「うまく忘れさせて」くれたという面もあるかもしれません
それから、話が 4th に戻りますがイロドリハートという曲があります
自分はあの夢と意思をストレートに歌い、歌詞にも隅々まで鳥要素が散りばめられた曲が本当に大好きでした
4th でこの曲だけはどうしても聴きたい、聴けなければそれこそ本当に悔いが残ってしまうと思っていましたが、Bird は他チームより持ち曲が多いこともあって披露される可能性は高くないとも考えていました
アンコールでスクリーンに映る 4×Chun ロゴを見ながらすがる思いで祈っていました
あのイントロのピアノの旋律が聴こえた瞬間のこと、一生忘れられないと思います
丁寧に思い返してみると、それまで一度も泣くことができなかったあの日、イロドリハートでだけは素直に涙を流せたような気がして、たった1曲であってもちゃんとお別れができていたのかも、純粋に楽しめたのかもと少し救われました
それでもなお、自分が CUE! とうまくお別れできたのか、少なくとも今はまだわかりません
この記事を執筆中何気なくアニメBGMセレクションを再生したところ、M2. はじまりのはじまり で突然涙が止まらなくなり、未だ残る未練や後悔、現実を突き付けられたような気がしました
忘れもしない、これは CUE! 4th Party “Forever Friends” のはじまりの曲でした
しかし、CUE! を好きになったこと、CUE! に本気で向き合った時間に悔いは一切ありません
もらった数え切れないほどの幸せ、それから縁が消えることはありませんし、何より自分にはこれからも変わらず心から幸せを願って応援できる人、これからも悠希ちゃんと一緒に闘っていくと言ってくれた人がいます
これまでもこれからも、CUE! が、AiRBLUE が大好きです
「明日」を、CUE! とともに生き続けます